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気の巡りを良くして快適な睡眠を!

気の巡りを良くして快適な睡眠を!

ステラデンタルクリニックに所属している薬剤師・国際中医臨床薬膳師の豊田暖佳です。

なんだか寝つきが悪い。途中で目が覚める。寝ても寝ても眠い。など睡眠のお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
いつまでも健康でいるために一番大切なことは、睡眠です。まずは、生活習慣から改善してみましょう。

睡眠の質を高める生活習慣

東洋医学的には、自然な眠りを妨げる原因として気の巡りが悪くなっていることが考えられます。寝る前は、リラックスして過ごすことが大切です。

*気とは…身体や心を健康に保つために必要なエネルギー

体内時計を整える

朝、日光を浴び体内時計を整えましょう

日光を浴びると、眠くなるホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、脳を覚醒させる「セロトニン」というホルモンが分泌されます。そしてメラトニンは、目覚めの日光を浴びてから14時間後に再び分泌され、眠くなります。

夕食の時間

就寝2時間前には食事を終わらせましょう

寝る直前に食事をしていると消化に負担がかかり、目覚めが悪くなります。

入浴のコツ

就寝1時間半前に40℃くらいの湯船に15分つかりましょう

入浴後0.5℃くらい上がった深部体温を90分かけてもとの体温まで下げ、眠りのスイッチをONにします。

入浴後すぐ眠る場合は、シャワーかぬるま湯、足湯で済ませましょう。
入浴後90分以内に寝ようとすると、深部体温が下がりきらず、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなります。

これだけはNG!

寝る前のスマホやPC、テレビを見るのは避けましょう

リラックスしたい時間帯に光+情報で脳を刺激すると睡眠の質の低下に繋がります。

 

漢方流〜時間に合わせる養生法

中国最古の医学書とされる『黄帝内経(こうていだいけい)』には、子午流注(しごるちゅう)について書かれています。簡単に言うと、子午流注とは、図のように2時間ごとに各臓器が作業する担当時間があり、その時間帯にその担当臓器を休めてあげると健康でいられるという考え方です。

 

何時までに寝るべき?

子午流注の考えからも、23時までには寝る習慣をつけておくことが大切です。

23時から1時は胆汁の生成や分泌が最も盛んな時間帯です。眠りも一番深くなり、身体をリセットする様々な成長ホルモンが多く分泌される時間帯です。この時間帯に起きていると、身体の修復ができず、翌日も疲れが残ったり、胆の時間帯なので、胆石ができやすくなったりします。また胆を主る(つかさどる)決断力も鈍ってきてしまいます。

夜中起きてしまう原因

寝付きは良いのに途中で起きてしまう…例えば、2時から3時ごろいつも目が覚めてしまうという方は、子午流注では『肝』の時間帯なので、『肝』が影響している可能性があります。

寝る直前の行動

スマホやPCなど寝る直前までみていないですか?

東洋医学には、「肝はに開竅(かいきょう)する」という言葉があり、肝と目には深い関係があります。目の使い過ぎで、肝が休まっていない可能性があります。

日々の習慣

お酒を毎晩飲んでいないですか?

お酒の解毒のために『肝』を一晩中働かすことになってしまいます。

これらの習慣を続けていると、睡眠だけでなく、肩こり、頭痛、足がつる、肝臓の病気などその他の不調も出てきますので、肝のケアから実践してみてください。

 

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気の滞り以外にも、眠れない原因はあります。
□寝ようとすると色々考え始めて眠れない方
□不安で眠れない方
□心身ともに疲れているのに眠れない方
などは漢方薬で体質改善できる場合もありますので、漢方相談されてみるのもオススメです。快適な睡眠こそ健康維持の近道ですので、少しずつでも実践してみてくださいね。

この記事を書いた人

豊田暖佳

薬剤師・国際中医臨床薬膳師・幼児食インストラクター
星薬科大学を卒業後、薬日本堂に入社。実家の広島に戻り、1年半調剤薬局を経験した後、東洋医学の大切さを再認識し、再度、漢方薬局に就職。 子宝、生理痛、子宮筋腫、皮膚症状などを中心に、のべ5000人以上の方の漢方相談の経験があり、 2022年よりステラデンタルクリニックに所属し、お口の健康だけでなく、栄養と東洋医学の知識も含め、全身の健康づくりのお手伝いができるようにサポートしています。 自身も2歳と4歳の子どもがいるので、2度の出産と育児の経験を活かし、マタニティ歯科教室や離乳食、幼児食教室などを開催し、養生法も含めてお伝えしています。

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